読売は記事を読ませたくないのかも…新聞各紙の安保特別委員会の伝え方

shutterstock_276236801
 

26日に行われた参院安保特別委員会の一般質疑で、野党議員の質問に矛盾だらけと取られても致し方ない答弁に終始した中谷防衛大臣。主要新聞各紙はこの件についてどう報じたのでしょうか。ジャーナリストの内田誠さんがメルマガ『uttiiの電子版ウォッチ』で比較・分析しています。

参院安保特別委員会の一般質疑、新聞各紙はどう伝えた?

今朝の各紙が、共通して重視しているのは……。

1つは国会の審議のなかで飛び出した防衛大臣の答弁を巡る問題。集団的自衛権行使のわずかな実例として安倍氏がパネルを使って説明した「米艦防護」のケースで、「存立危機事態」をどのように判定するのかということについて、「邦人乗船は絶対条件ではない」と発言してしまった問題です。もう1つは生命保険業界の大きな動きについての続報。

1面トップは……。

《朝日》…「集団的自衛権 揺れる事例」
《読売》…「日生 国内外で買収攻勢」
《毎日》…「ガザ 遠い復興」
《東京》…「困窮家庭「子どものご飯どうしたら」」

《朝日》《読売》は、それぞれ今日の2大テーマを1面トップにしていますが、《毎日》《東京》は緊急性のあるテーマではないと判断したのでしょう。同じく、今日でなければならないテーマではないですが、もっと大きな本質的な問題があるということでしょう、イスラエル軍に破壊されたガザの状況と、日本国内の貧困家庭の問題をそれぞれトップにしました。ただ、両紙とも「2大テーマ」については重視もしていて、生保について《毎日》は1面、《東京》は7面経済面に、そして集団的自衛権について《毎日》は5面に、国会関係の様々な情報として、《東京》は1面左肩に大きく取り上げるほか、解説では別角度からも取り上げています。

解説面は……。

《朝日》…「生保 細る国内市場」
《読売》…「中国「大技」鈍い反応」
《毎日》…「首位陥落 交渉一気に」「日生、三井生命買収へ」
《東京》…「「海外で武力」は戦争」

今朝はまず、「集団的自衛権」に関わる基本的な報道内容を昨日の国会審議を中心にして整理し、そのうえで各紙の扱いを比較することにします。一部、「集団安全保障」に関しても議論がありました。

print
いま読まれてます

  • 読売は記事を読ませたくないのかも…新聞各紙の安保特別委員会の伝え方
    この記事が気に入ったら
    いいね!しよう
    MAG2 NEWSの最新情報をお届け