静岡のNo.1キャバクラ嬢からアパレル社長へ。元小悪魔agehaモデル・桃華絵里さんの美の秘訣は“整理整頓”にアリ
女社長の交遊録
弊誌メルマガ『まぐwoman』での連載企画でおなじみ。幅広い交友関係を持つ、アパレル会社社長・藤島彩子社長が、いまをときめく働く女性に直撃インタビュー! 親しい間柄だからこそ引き出せる、美しきカリスマたちの素顔をお届けします☆
『小悪魔ageha』の撮影スタジオでの出会いから数年、今では信頼し合えるビジネスパートナーに!
藤島社長(以下、藤) 私と絵里ちゃんが初めて会ったのは2~3年くらい前だっけ?
桃華絵里さん(以下、桃) そうですね。当時は、私の方でOEMでなにかお仕事をお願いできる方がいないか探していた時で。共通の知人に“スゴ腕社長”として紹介していただいたのがきっかけでしたよね。
藤 実は私それよりも前に絵里ちゃんに会ってるんですよ。仕事で『小悪魔ageha』の撮影をしているスタジオに行ったことがあるんだけど、たまたま撮影現場の近くを通ったときに絵里ちゃんだけが「お疲れ様です」って言ってくれたんですよ。なんの関係もない通りすがりの人なのに、「なんて感じがいい子なんだ!!」って感動したのを今も鮮明に覚えてる。
桃 ありがとうございます。でもそれって、藤島社長が輝いてたからじゃないですか?(笑)。きっと目を逸らしちゃいけないっていうオーラを出してたんですよ。
藤 え、そうだったのかな?(笑)。でも、モエリーさんに初めて打ち合わせに来たときも「末永くお願いします!」って言われて。「こんなに若いのになんてしっかりしてるんだ!」ってまたしても驚いた!
桃 私から見た藤島社長の第一印象はゴージャスのひとことにつきますね(笑)。紹介していただく前に「どんな方が来るんだろう?」ってブログで写真を拝見したら、リッチな毛皮のコートを着ていて“ザ・女社長”って雰囲気で。それなのにわざわざ静岡まで来てくださったり、すごく低姿勢かつ親身に接してくださって、本当に感謝してます!
藤 いえいえ!こちらこそいつも静岡駅まで社用車のロールスロイスでお迎えに来ていただき、ありがとうございます(笑)。
桃 藤島社長のリクエストですから(笑)。お仕事もそうですけど、飲み方も教えていただいてますしね。私、お酒は好きなんですけどあまり外へ飲みに行くことがないんですよ。
藤 そうなんだ。お酒強いのに。
桃 たまに家で晩酌する程度です。だから先日、東京で初飲みに連れて行っていただいていろんなお店をハシゴしたときは、かなり衝撃的でした(笑)。
藤 私にとっては日常なんですけどね(笑)。
夜の仕事から昼の仕事へシフトするためキャバクラ用のドレスを作る会社を起業
藤 今日のテーマが「女社長同士の対談」なんだけど、絵里ちゃんはどうして社長になろうと思ったの?
桃 もともと静岡のキャバクラで働いていたんですけど、息子が小学校にあがるまでには何かしら昼間の仕事をしたいと思ったのがはじまりですね。その時に考えたのが、「地元の静岡にいながら全国の方にアピールできて、今までの自分のスキルを活かせる仕事は何か?」ということ。その結果、行きついたのが「キャバクラのドレスを作る」というお仕事。私自身、お店で着るドレスにはかなりこだわりがありましたから。
藤 そういういきさつだったんだ。でもいきなり1人で始めたの?
桃 いえ、当時キャバクラで働いていた仲間たちに協力してもらいました。それこそうちのマネージャーさんも元ボーイだったりとか、うちの会長もオーナーだったり、モデルやってるコもキャストの女のコだったり。そうやって静岡の夜の仲間が集まって、一緒に立ちあげたのが株式会社MOERYなんです。
藤 そうだったんだ。今で何年目?
桃 もう今年で8周年になります。最初の数年はドレス中心だったんですけど、カジュアルなお洋服の需要が多いのでちょっとずつ方向を切り替えていって。そのタイミングで藤島社長にお会いして、カジュアルのお洋服のご提案をしていただいて。ここ2~3年でカジュアルに方向転換した感じです。おかげで最初は3人で始めた会社が、今はパートさんやバイトの子も入れて25人くらいの規模になりました。
藤 8年ですごく大きくなりましたね。
桃 そうですね。だけど起業したばかりの頃は、「今日1コ売れたね」とか、「今日10コも売れたね」という状況で。人を増やすどころじゃないから、私自身も梱包や発送作業をやってました。キャバクラ時代に得た収入も全部MOERYに投資して勝負をかけていたので、「このままで大丈夫かな?」って不安に思うこともありましたね。
地道に続けていたブログが500万pv超え商品が飛ぶように売れはじめる!
藤 会社が軌道に乗り始めたきっかけって覚えてます?
桃 アメーバブログのランキングで、私のブログが1位になったあたりですね。ブログの1日あたりのpv数が500万を超えた日から、MOERYの商品がわっと売れ始めたんです。
藤 えっ、500万pvはすごい!
桃 びっくりしましたね。そのあたりからテレビの取材とかが増えていって、だんだんとMOERYが大きくなっていった感じです。
藤 その1位になったときは何を書いたの?
桃 普通に小悪魔agehaの撮影のことだったと思うんですけど…。当時、芸能人の方も「私シングルです」とか「子供います」とか「元々キャバ嬢です」とか、あんまりセキララに語ってる人が当時はまだいなくて。そういうのも特に包み隠さずアップしていたのが良かったのかなぁと。
藤 私も絵里ちゃんのブログを見てたけど、お子さんをすごく大事にしてることが伝わる内容だったのも共感を呼んだんじゃない? 私も子供が大好きだからわかるんですよ。手料理の記事もそうだし、休日に息子さんと釣りに行ったりしてる日記を見て「このコは悪いヤツじゃないな」って(笑)。それからもっとファンになりました。
プロの教えで整理整頓を極めたら家が散らからなくなって生活リズムが向上!
桃 10歳。来月からは5年生になります。だんだん思春期に入ってきてるので、去年あたりからキャラ弁も嫌がるようになりましたね(笑)。
藤 子育てと仕事の両立は大変じゃなかった?
桃 そこは静岡にいるおかげで大丈夫でした。仲間や家族が近くにいる環境だからこそ、ここまで両立できたと思ってます。
藤 時間のやりくりも上手なんじゃない?
桃 こういうお仕事をしてると「忙しくて自分の時間がないんじゃないですか?」ってよく聞かれるんですけど、自分でスケジュールを決められるので、しっかりとおつとめで働いている方より時間を使えるんですよね。
藤 マネージャーもいるしね。個人的にはそれがうらやましいですね。
桃 え、藤島社長にだってマネージャーのようにサポートしてくれる女性がたくさんいるじゃないですか?
藤 人に全部任せちゃうと、時間の配分や整理がうまくできないんですよ。絵里ちゃんって机が超キレイじゃないですか。それを見ただけで整理整頓が上手なんだろうなってわかります。私の机なんて超散らかってますからね。
桃 え、そうなんですか?
藤 苦手なのよ。だから私も絵里ちゃんみたいに収納のプロの方に教えてもらおうかと。
桃 本当にオススメですよ。机周りもそうですし、家の中も散らからなくなったから、帰ってからやることがないんです。
藤 それが本当にスゴイ! 新しく作ったクローゼットの部屋に合わせて服を動かさなくていい配置にしたんでしょ?
桃 そうです。服はすべてハンガーにかけて、並んだときに色がグラデーションになるように収納してます。洗濯物もすべてハンガーで干しているので、乾いたらそのまま元の位置に戻すだけ。畳む手間も省けるし、すごく効率的なんですよ。「服は畳んでここに置く」、「ジャケットはここにかける」など、すべてに段取りを決めると本当に部屋が散らからないんです。
藤 なるほどね~。私すごく洋服を持っているのに整理が苦手だから、着てる服が大体一緒ってことになりやすいんですよね。
桃 以前は私もそうでした。でもクローゼットを整えてから、いる服といらない服が区別できるようになって、ひとめで自分の在庫がわかるようになったんです。だからヘンな買い物もしないし、お金も使わなくなりましたね。物も増えなくなりましたし。「これはもう二年も着てないな」と思ったらどんどん入れ替えて行くので、余分なものがないですね。
藤 その整頓法は息子さんにも教えてるの?
桃 そうです。息子のほうが順応するというか、覚えるのが早いです。
藤 すっごいね(笑)。子供のころから整理整頓上手だと、きちんとした子に育ちそう。
アパレルの仕事もキャバクラも、心から楽しみながら働くことが成功の秘訣
藤 仕事の話に戻るけど、絵里ちゃんがやりがいを感じる瞬間ってどんな時? 私は自分の作った服を見かけたときかな。街で見かけた日には、追いかけて行って「その服、私が作ったんですよ」って話しかけちゃう(笑)。
桃 それ、すごくわかります。私は追いかけずに見守るだけなんですけど(笑)、商品を着てくれている人を見るとやっぱり嬉しいです。あと藤島社長とお仕事してるときも、すごくやりがいを感じてますね。仕事の進め方が本当に早いし、LINEでのやりとりも聡明なので勉強になりますし。私の漠然としたイメージも素早く理解してくれて、「これですね」ってフィードバックしてくださるので、「もっと頑張ろう!」というモチベーションが上がるんです。
藤 それは私から見た絵里ちゃんのイメージと一緒かも。1言ったら10わかるというか。あと、「これどう思います?」って私の意見をいろいろ聞いてくれるのもうれしくて。おまけに私の教えたことやアドバイスをちゃんと覚えていてくれるから、次のやりとりもスムーズだし。頭の回転が速いよね。
桃 いえいえ。藤島社長は感性や商品を見るときのポイントが一緒なので、安心して相談できるんです。いつも私の感性に合わせてくださる部分もありがたいですし。イメージを形にするお仕事なので、お互いの感覚のすり合わせも重要じゃないですか。
藤 そこがズレちゃうと、イメージと全然違うサンプルが上がってきたりするからね。
桃 そうですね。あと、楽しむことも大事ですよね。自分が楽しんで作った服、本当に心から「たくさんの人に着て欲しい」と思った服、藤島社長と「これいいね!」って盛り上がった企画の服は確実に売れます(笑)。キャバクラのときもそうだったんですけど、「この人お金持ってそうだから、お金を使わせよう」という気持ちで接客すると、サラッと帰っちゃうんです。でも自分が本当に楽しくなっちゃって盛り上がると、お客様も「楽しいから延長するよ」、「じゃあドンペリ入れようよ」って(笑)。
藤 やっぱり自分が楽しんでる方がいい成果が出るんだね。
桃 今の仕事もその部分だけはキャバクラと似てますね。やっぱり心で動いたことは人も動いてくれるし、自分も動こうと思える。最近は特にその部分が大事だなと実感してます。
ももえりの一番のご褒美は自分の時間を持てたとき。将来は美容系の事業も手がけたい
桃 休みの日はほとんど家に待機です(笑)。というか家にいるのが好きですね。
藤 あら、あまり出かけないんだ。
桃 息子を基準に動くので。以前は一緒に行動してたんですけど、最近は朝から夕方まで友達の家に遊びに行くようになって。でも急に帰ってきたり友達を連れてきたりするから、うかつに出かけられないんです。
藤 なるほどねー。
桃 でも何をするにしても、自分の時間を持てたときが一番のご褒美だなぁって思います。その時間の中で料理をしたり、好きな音楽を聴いたり、ガーデニングを楽しんだり。あとは美容の研究ですね。いろいろ調べることが好きなんですよ。食べ物を選ぶ時も「この食材にはどんな効能があるのかな」ということをネットで調べてみたり。美肌とかアンチエイジングとか、いろいろあるじゃないですか。美と健康のためによいと思いながら食べることで、気分が上がっておいしさも増すんです。
藤 美容でのマイブームはあるの?
桃 いろいろあり過ぎて絞れないですね(笑)。でもここ最近で一番良かったのは、やっぱりお家の中を整えたこと。生活リズムがすごく順調になったし、掃除や片付けに追われる必要がまったくないのでストレスがないんです。本当に心から、身体の内側からキレイになっていく感じがわかるんですよ。
藤 部屋の乱れは心の乱れって言いますしね。ストレスがないのも良さそう。
桃 ストレスフリーで気持ち良く生活できることが最大の美容法かもしれないです。だから最近はシンプルに嫌なことはしないって決めたんです。もちろんしなきゃいけないことは別ですけど、一度きりの人生だしそんなにムリしなくてもいいかな? って。だった自分の好きなことを極めて行った方がいいかなと。
藤 前向きな絵里ちゃんらしいですね。最後に、これからやっていきたいことは?
桃 そうですね…。現在のアパレル業界は厳しい状況ですけど、これからもお客様のニーズに合わせたステキなお洋服を作っていくつもりです。新しい事業としては美容系のお仕事をやっていきたいなと。やっぱり美容が大好きなので。だからいろいろ勉強をして、モエリーとは別の美容系の会社を立ち上げたいと思ってます。もちろん大変なこともたくさんあるとは思うんですけど、ずっとやりたかったことの一つなので頑張ろうかなと。
藤 それいいですね。絵里ちゃんが言うと説得力があるよね。肌もキレイだし。
桃 いい商品を出せるようになったら、ぜひ藤島社長にも試していただきたいです!
藤 もちろんです!今後のご活躍も楽しみにしてますね。
【今回のゲスト】
桃華絵里さん
株式会社MOERY(モエリー)代表取締役社長であり、1児の母。静岡市内でキャバクラ嬢として働いていたときにファッション誌『小悪魔ageha』の専属モデルとなり、全国区で活躍。キャバクラを退職後、同市内でアパレル会社MOERYを立ち上げ。商品のデザインや買付けなどに携わる。現在もinstagramで37万人のフォロワーを獲得するなど、多方面からの注目を集めている。ブログ『桃華絵里オフィシャルブログ』
【聞き手】
藤島彩子さん
トムズアンドコレクティブ株式会社代表取締役。美大卒業後、アパレルメーカーにて、MD(マーチャンダイザー)・営業職を経験し、今に至る。現在、トムズアンドコレクティブ株式会社代表取締役。人脈の広さを活かし多岐に渡り、コラボレーションやODMを手掛け、ファッション等の仕事についている。 ブログ『藤島彩子のブログ』には多くのアクセスと読者がついており人気を博している。
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