良い組織を生み出す鉄則は「真面目な人に損をさせない」という事実

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組織の中に必ずいる「不真面目な人」。彼らの「改善」に気を取られているうちに、なぜかその組織全体がダメになってしまう――。実はこれ、学校のクラス運営でも同じことが起こるんだそうです。現役教師の松尾英明さんはメルマガ『「二十代で身につけたい!」教育観と仕事術』の中で、「健全な集団づくりの鉄則」を上げてくださっているんですが…、不真面目な人間、とりあえず放置しておいていいらしいですよ!

鉄則は「真面目な人に損をさせない」

5月。学級の子どもとの関係も大分温まってきた頃である。一方で、学級でのトラブルも増えてくる時期である。遠慮がなくなり、子どもたちの本来の姿が現れてくるようである。

トラブルはチャンス。トラブルやピンチにこそ、成長の種が隠れている。

ところで、トラブルが起きると、それを起こした当事者に目が向く。その対応に追われる。当然である。放っておけない事態もある。

当然であるのだが、その対応中にも、真面目にやっている子どもがいる。トラブルがあった時にも、平時と同じようにきちんと行動してくれる子どもがいる。むしろ、担任がいないからこそ自分がしっかりしなきゃと進んで動いてくれる子どもがいる。それに追従してがんばってくれる子どもがいる。

ここを絶対に落とさない。以前にも何度も書いたが、大切なことなので繰り返し述べる。手のかかる子2割、普通以上によくやってくれる子2割、中間のどちらにも動く子6割である。この6割がどちらに引っ張られるかで、クラスの質が決まる。

よくやっている子どもを中心に声かけをすれば、6割はそっちに引っ張られる。最後の2割の子どもは、計8割となった真面目な子ども集団によってやがて引き上げられる。

>>次ページ 手のかかる子を中心に関わった結果は?

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