役職のない中高年社員を無視…日本企業にはびこるエイジハラスメント

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労働問題に関連する様々な話題を、分かりやすい会話形式で解説してくれる『新米社労士ドタバタ日記 奮闘編』。今回は、現在放映中のドラマでも取りあげられ、話題となっている「エイジハラスメント」がテーマです。……職場だけの問題かと思いきや、家庭内での何気ないひと言も、実は「エイジハラスメント」になってしまう可能性が大だって、ご存知でしたか?

エイジハラスメントって知ってますか?

ここは、京都社労士事務所。今は昼休み。俺と、大塚トレーナーとE子先輩とで昼食をとっている。

大塚 「エイハラって知ってますぅ……??」

お弁当派の大塚京子がおかずを口いっぱいに頬張り、ほっぺを膨らましながら話し始めた。俺のトレーナーさんだ。

新米 「エイハラ~??」

E子 「何、それぇ?また新しいハラスメントの一種?」

大塚 「そうなんですよ。ハラスメントの一種です」

新米「またぁ~、なんかどんどん増えていきますね」

E子 「あんまり聞いたことないから、よくわかってないけど、何の造語?」

大塚 「エイジ(age=年齢)を理由としたハラスメントのことで、エイジハラスメントの略です。中高年の社員に対する差別や嫌がらせを意味するんです」

E子 「そっかー。そう言う意味ね」

大塚 「最近では若い女性社員や、家庭内で父親に対して、それから介護施設の利用者に対しても使われるそうですよ」

新米 「え? 職場を離れて、そんなところまで?!」

大塚 「今、ドラマで『エイジハラスメント』やってるんですよ」

新米 「出たー。ドラ中(ドラマ中毒)の大塚トレーナー!」

大塚 「原作は、人気脚本家の内館牧子さんの『エイジハラスメント』(幻冬舎)です。刊行されたのは2008年だから、その頃からあった言葉らしいんですけど、そのときは知りませんでしたね」

新米 「うだつの上がらない中高年社員をバカにすることって意味ですよね」

E子 「でも、『歳を取る』って本人の責任ではどうすることもできないことだよね。精神年齢や肉体年齢はあるていどコントロールできても、年齢を重ねることは誰にも止められない……」

大塚 「そうですよねー。大卒で入社したときに22歳なら、10年たてば誰でも32歳になる。『同期で入ったあいつは、まだ25歳で頑張ってるらしいよ』なんてことはあり得ないですよねー」

新米 「自分ではどうしてもコントロールできない、年齢がハラスメントの対象にされるのだから、されるほうはたまりませんねー」

大塚 「上司の話は聞くけれども、上司の同期だけどまだ平社員のAさんに話しかけられたときは無視するというのも、典型的なエイハラだそうです」

新米 「うわっ、それキツイですねー。そう言う風にはなりたくないです」

大塚 「じゃ、バカにされないようガンバろっか」

新米 「ははー。そうですね。頑張ります(-_-;)」

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