マグロ群泳、22日に復活へ。大量死のミステリーは迷宮入りか?

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昨年12月上旬からマグロ類が謎の大量死を遂げ、3月末にはついに展示魚が1匹にまで減ってしまった葛西臨海水族園の巨大水槽。未だ死因は不明ですが、名物復活に向け6月21日にクロマグロ80匹を投入、22日からの公開を予定していると『週刊 サイエンスジャーナル』が伝えています。

葛西臨海水族園のマグロ復活へ! 大量死原因不明 それは異常遊泳から始まった?

我々は生物についてほんの一部しか解明できていない。まだまだ知らないことがたくさん残されている。

葛西臨海水族園で名物だったマグロの大量死。この原因がわかっていない。おそらくウイルスが原因だが、はっきり特定できていない。にもかかわらず群泳展示が再開されるという。対策はできているのだろうか?

東京都は6月12日、謎の大量死が起きた葛西臨海水族園(江戸川区)の大型水槽にクロマグロ約80匹を投入し、22日からマグロの群泳展示を再開すると発表した。大量死の原因は不明のままだが、展示の目玉のマグロが1匹まで減った水族園に、約5カ月ぶりに「名物」が復活する。

葛西臨海水族園のマグロというと、昨年、2014年12月下旬からクロマグロなどが大量死し、クロマグロが残り1匹になっていることが話題になっていた。

同園では、2014年12月1日時点では回遊魚の大型水槽にクロマグロ63匹スマ67匹ハガツオ35匹が飼育されていたが、同月上旬からそれらの個体が相次いで死ぬ事態が発生し、2015年1月18日にスマが、同年1月26日にハガツオが全滅し、クロマグロも1月26日時点で3匹を残すのみとなった。その後、2月25日には1匹が、更に3月24日にも1匹が死亡し、残り1匹となっていた。

原因については特定されていないが、病理検査の結果クロマグロとスマの脾臓の細胞からウイルスが発見されている。

また、2015年5月22日に追加投入されたスママグロ29匹のうち12匹が、同年5月28日までに亡くなった。12匹は全て水槽に衝突し、頭部や背骨に骨折を負っていた。

image by: Wikipedia

『週刊 サイエンスジャーナル』

著者/なみ たかし
大学でライフサイエンスを学ぶ。現在/理科教員/サイエンスコミュニケーター/サイエンスライター。メルマガでは毎日の科学ニュースをもとに、最新科学やテクノロジー、環境問題や健康情報など、役に立つ科学情報をわかりやすく解説。
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source: asahi.com

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