筋トレと同じように、人の決断力も「超回復」で鍛えられるらしい

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優柔不断な性格のせいでいろんな場面で損をしているけど、性格を直すのは無理だなんて決めつけていませんか?無料メルマガ『弁護士谷原誠の【仕事の流儀】』の著者である谷原誠さんは、脳も筋肉と同じようにトレーニングすれば大きく変わると断言しています。優柔不断も直せる、意外なトレーニング法とは?

決断力に筋肉!?

こんにちは。弁護士の谷原誠です。

頭で考え尽くしたことであっても、いざという時に決断できず、チャンスを逃してしまう人がいます。そういう人は、その自分の欠点を自覚していて、自分の優柔不断さに嫌気が差していることも多いようです。

今回は、決断力をつけるにはどうすればよいか、という話をしますが、その前に、文字通りの「力」である筋力についてのお話から始めたいと思います。

私は大学時代、器械体操部に所属していました。体操には技術はもちろん、筋力が必要なため、練習では筋力トレーニングも並行して行っていました。

筋力トレーニングでは、バーベルやマシン、あるいは腕立て伏せやスクワットなど自重を使って鍛えたい筋肉に負荷をかけます。それを継続するうち、次第に筋肉が大きくなっていきます。

そのとき、体内で何が起こっているのでしょうか。

筋肉に限界を超えるような負荷がかかると、筋肉組織が破壊されます。そして、破壊された組織は、休息を与えることで回復します。

この時に起こるのが「超回復」です。

超回復とは、筋肉組織が破壊されたあと、回復時に筋肉の総量が以前よりも増加する現象のことです。超回復によって大きくなった筋肉を、トレーニングによって再び破壊し、休息。この反復により、筋肉はさらに大きく、強くなります。

この仕組みはにも起こります。限界を超えるまで考え、記憶したあと、睡眠によって超回復を図ることで、脳は強くなっていきます。

そして、この超回復の理論は、意思決定においても同様です。決断力を付けるためにも、いままでの限界を超える決断を繰り返すことが必要なのだと思います。

人は今の状態を変えたくないという心理がありますので、決断することは苦痛を伴います。従来の安定した状況を維持するため、決断を避ける習性があります。

それを、無理やりにでも決断してみるのです。

最初は小さな決断でいいと思います。たとえば、レストランでなかなか注文が決められない人は「メニューを渡されたら、5秒以内で決める」と決めてみます。5秒ではメニューすべてを詳細に見ることはできませんので、熟考することが習慣づいている人には小さな苦痛があると思います。その限界を超えるのです。

あるいは、買い物で街中をぐるぐる回って結局なにも買わない、という習慣がある人は、デパートに入るときに、「この1時間で必ず服を1着買う」と決め、実行してみるのもよいでしょう。

そういった行動で自分の決断の「組織」を破壊します。そして、それを繰り返しているうちに、重要事項について果断に決めることのできる本当の決断力がついていきます。

頭で判断したことをすぐに実行に移す決断力は、まるで筋肉のように、トレーニングによって鍛えることができるのだと思います。

今回は、ここまでです。

image by: Shutterstock

 

弁護士谷原誠の【仕事の流儀】
人生で成功するには、論理的思考を身につけること、他人を説得できるようになることが必要です。テレビ朝日「報道ステーション」などテレビ解説でもお馴染みで、「するどい質問力」(10万部)、「弁護士が教える気弱なあなたの交渉術」(アマゾン1位獲得)の著者で現役弁護士の谷原誠が、論理的な思考、説得法、仕事術などをお届け致します。
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