中国の「安かろう悪かろう」は過去の話。日本人が知らない中国の進化

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株価の大暴落をはじめ中国に関するニュースを耳にしない日はありませんが、その真の姿となるとなかなか見えてくるものではありません。現状はどうなのでしょうか。シンガポール在住で中国エリートたちとも交流がある元参院議員の田村耕太郎さんがメルマガ『田村耕太郎の「シンガポール発 アジアを知れば未来が開ける!」』の中で、量から質へと転換した中国の著しい進歩について記しています。

量が質に変わり始めて久しい中国

日本での中国のイメージは爆買い・マナー悪い・空気悪い等。人権派弁護士の逮捕に市場操作。しかし、こんなステレオタイプだと本当に日本はまずいよ。中国はかなり著しく進歩している。そういう情報こそ知らないと。

アメリカで博士号を取る人間の出身大学の1位と2位は清華大学と北京大学といわれたのが10年前。バークレーが4位だぜ! 大量の学生をアメリカの博士課程に送り込み続けて久しい中国。そのひたむきな積み重ねが実りつつある。アメリカで博士号をとり、アメリカで教鞭に立つものもいれば、帰国して中国の急速に整備されつつある研究開発基盤でその実力を活かすものもいる。

スパコンも5年連続中国製の「天河」が世界一。トップ500位に入るスパコンの数も日本の倍以上。それを色んな技術開発に活用。米ソについで世界で3番目に有人宇宙飛行を成功させたことも遠い過去だ。日本はまだまだ。素材から食糧生産まで技術や技術者を世界から集め、世界最高レベルのものがだんだん作れるようになってきている。

300兆円を超える世界最大の外貨準備をかかえ、日本の3倍近いGDPの規模で6%近い成長を実現できる中国の前では、昨今の上海市場の下落でインド株式市場の時価総額全額が消えた計算だが、誤差のようなものだ。

10人に1人が起業するという起業大国。すでにVCの規模はアメリカの1/3まで成長し、日本のVC総額の10倍を超える。

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