朝ちっとも起きない子どもを、「いい感じ」に目覚めさせる3つの方法

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大人だけでなく、子どもの大きな悩みの一つとして「朝、どうしても起きられない!」があげられます。体質だからと諦める前に、家庭教育アドバイザーの柳川由紀さん著・『子どもを伸ばす 親力アップの家庭教育』で紹介されている3つの方法を試してみてはいかがでしょうか。

Question

子どもが朝、起こしても起きない!どうしたら?

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前日の夜、早く寝ても翌朝ちっとも起きてきません。来年は中学生になるので、早起き習慣をつけたいのですがどうしたらいいでしょう?
(小6男子のお母様)

 家庭教育アドバイザー 柳川由紀さんの回答 

体質によって、朝起きられる人とそうでない人がいるということがわかっているそうです。特に血圧の低い人は朝は苦手なようですね。
幾つかの方法を試してみてはいかがでしょう?

1.朝日を浴びましょう
朝起きて朝日を浴びると、脳と体を覚醒させることができます。これはセロトニンというホルモンが朝日を浴びることによって大量に分泌されるからです。セロトニンは脳を眠りから目覚めに変える働きをします。朝日が差し込むようにカーテンを少し開けて寝る、照明をタイマーセットしておく、といった工夫もしてみましょう。

2.90分の倍数を睡眠時間にする
人は、レム睡眠(浅い眠り)とノンレム睡眠(深い眠り)の二つを交互に繰り返しながら眠っています。そしてレム睡眠の時に起きると目覚めが良いとされています。その時間は90分間。ですから、90分の倍数を睡眠時間にして、朝起きるタイミングを計りましょう。

3.子どもに「困った」体験をさせる
朝日を浴びようが、90分のサイクルで起こそうが、微動だにしない、という子どももいます。何を隠そう、我が家の下の息子が中学3年生までそうでした。「朝、一度だけ声をかけるけど、それ以上起こさない」というルールを息子と決め、これを実践してからは、しっかり起きるようになりました。初めに「やベー、遅刻」という状態に陥ったことで自覚したのでしょう。子どもは、自分が「困った」「大変だ、どうしよう」という状況になって初めて、自分自身の問題として捉えます。

人のせいにしても仕方ないということ、自分の責任だということに気づくのです。是非、「困った(‘Д’)、やっちゃった(._.)、失敗しちゃった( ゜Д゜)」という体験をさせましょう。

家庭教育アドバイス……「ヘルプとサポートの違い」

飢えている人がいたら、魚を釣ってあげますか?
それとも魚の釣り方を教えてあげますか?
魚を釣ってあげることはヘルプ、釣り方を教えてあげるのはサポートです。
子どもがやるべきことは、子どもがやるように仕向けることが親の役目。

朝、遅刻しない時間に自分で起きられるようにするは、親が、子どもを起こす「ヘルプ」ではなく、子どもに目覚まし時計のセット方法を教えたり、前の晩に早く眠れるように配慮したり、朝、目覚めやすいように工夫したりする「サポート」を心掛けましょう。

image by:Shutterstock 

 

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『子どもを伸ばす 親力アップの家庭教育』

家庭教育のプロとして、教育相談員の経験を生かしながら、親としての接し方のコツをお伝えします。専門である教育心理学、家庭教育学をベースに家庭の中でできる「子どもを伸ばすためのコミュニケーション術」を「親の力」に視点を置き、毎週月曜、木曜の二回に亘って配信予定です。乳幼児、小学生、中学生、高校生、大学生など発達段階に応じた子どもへの声掛けを具体的にご紹介します。
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