【10月1日 AFP】海賊人生は楽じゃない──人気映画シリーズ「パイレーツ・オブ・カリビアン(Pirates of the Caribbean)」の衣装を着て歩いていた米フロリダ(Florida)州の男性は、武装した近隣住民2人に襲撃されたとき、そう察した。

 9月29日付の地元紙サン・センチネル(Sun Sentinel)によると、ラリー・ハルカル(Larry Harcar)さん(49)はキャプテン・ジャック・スパロウ(Jack Sparrow)役で俳優のジョニー・デップ(Johnny Depp)が主演する同映画シリーズのファンで、2丁のおもちゃの銃や剣も含め、全身完全に仮装して近所を歩いていた。だが近隣住民の2人はその姿をみておののき、強盗だと勘違いしたという。

 アフメド・オスマンさん(24)とムハマド・アフマドさん(22)は警察に通報してハルカルさんを追いかけたが、ハルカルさんがダニアビーチ(Dania Beach)の住宅に入るのを見て、自力で解決する道を選んだ。2人は拳銃を取り出してハルカルさんを地面に伏せさせ、頭部に拳銃を突きつけながら暴言を浴びせた。

 ブロワード(Broward)郡保安官事務所のステファニー・ニュートン(Stephanie Newton)刑事によると、オスマンさんは、衣装に「恐怖した」と語っているという。2人は銃器による加重暴行や不法監禁などの容疑で逮捕され、それぞれ8500ドル(約90万円)の保釈金を支払って保釈された。

 ハスカルさんは、趣味でジャック・スパローの衣装をよく着ていると語り、2人に声をかけられたときは衣装を直すために自宅に戻るところだったと述べた。

 オスマンさんの弁護士は、誤解により生じた事件だったと語る。「この事件は全部、誤解だった。(ハスカルさんは)銃と剣を所持していたが、2人はそれが玩具だとは知らなかった」と同弁護士は述べた。(c)AFP