富士通が半導体工場で「レタス」を生産

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富士通が半導体工場で「レタス」を生産

レタス(全期モデル)

5月7日、富士通が新たな事業として出荷を開始したのは、パソコンでもエアコンでもなくレタスでした。そう、あのシャキシャキと美味しいあれです。このレタスが作られているのは、元・半導体工場。富士通は低迷の続く半導体事業を植物工場に転用し、雑菌の少ないクリーンルームで水耕生産することで、洗わずに食べられるレタスを生産しています。

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また、このレタスは秋田県立大学様の特許を応用して量産化に成功した、低カリウムレタス。通常のレタスと比べるとカリウム含有量が83%~86%抑えられているため、カリウム摂取制限のある透析患者、腎臓病患者などでも安心して食べられるとのことですよ。価格は2株90gで450〜500円ほど

普通のレタスと比べるとさすがに高めですが、苦味が少ないという特徴もあるそうです。一体どんな味なのか一度は味わってみたいですね。なお、この工場生産の野菜は「キレイヤサイ」シリーズとして発売され、今後はトマトや他の葉物野菜も栽培する計画もあるようですよ。「完全工場生産の野菜だけでつくられたサラダ」なんてものが出てきたら話題になるかもしれませんね。

ちなみに、「工場生産」って聞くと無機質的なイメージがありますが、自然災害や虫害、病気の心配もなく、品質維持も可能。さらに1年中作れる上に、水耕栽培なら成長も早いと、多くのメリットがあります。しかし利点ばかりではなく、初期投資や運用費などのコスト面での問題もあるため気軽には乗り出せません。その点、今回の事例のようにクリーンルームのある工場を転用するというのはすごくナイスなアイディアであるかもしれませんね。

image by HARELUYA / shutterstock

source: SankeiBiz, 富士通

(小暮ひさのり)