【書評】なぜ大手新聞社の女性社員は「おいしい」会社を辞めたのか?

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皆さんは、働くことに生きがいを感じていますか? 無料メルマガ『毎日3分読書革命!土井英司のビジネスブックマラソン』を配信する土井英司さんは、現代社会で働く人が生きがいを失っている理由として、「企業のシステム維持のために、売れないものを売らされるためだ」と言います。その土井さんが絶賛するのは、元朝日新聞編集委員の稲垣えみ子さんが会社を辞めた理由を綴る1冊。生きにくい時代を生き抜くヒントが満載だそうですよ。

 

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魂の退社 会社を辞めるということ。』稲垣えみ子・著 東洋経済新報社

こんにちは、土井英司です。

ニューヨークでこんまりさんのブレイクや無印良品の活況を見て、「モノを得ることで豊かになる時代は終わった」と感じています。

しかしながら、今でも企業は自らのシステムを維持するため、不必要なモノを生み出し、頑張って売り続ける。売れないから社員にさらなる努力とコスト削減を強いる……。

これこそが、働く人が生きがいを失っている理由なのです。

このことは、出版においても同じです。

今でもビジネス書の世界では、「いかに売るか」式の本が大量に生産されており、その多くは売れずに廃棄されているのです。

そろそろ、出版業界も意識を変えないと、それこそ存在意義を失ってしまう……。そんなことを考えていたら、素晴らしい本に出会いました。

本日ご紹介する1冊は、アフロでおなじみの元朝日新聞編集委員・稲垣えみ子さんが、会社を辞めた理由を綴った、初の書き下ろし。

いかに日本社会が会社組織に依存していて、われわれがその神話に染まってがんじがらめになっているか、また会社を辞めることや持たないことがいかに心を軽やかにするか、軽妙な筆致で綴っています。

「おいしい」ことがいかに人を不自由にするか、無理に経済成長を目指す姿勢がいかに仕事をつまらなくするか、その本質が書かれており、働き方や生き方を考えるうえで勉強になりました。

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