「ジャガイモ」の語源をご存知でしょうか。 実は、「ジャガタラ芋」の略語なんだそうです。このように、日本語では長い単語を略した言葉が多く定着していますが、無料メルマガ『1日1粒!「幸せのタネ」』では、その略しかたに隠された「日本語の癖」が紹介されています。
ジャガイモとビー玉とマザコン
ジャガイモはなぜジャガイモと呼ぶのか?
なんていきなりクイズみたいな話ですが、ジャガイモはもともと南米アンデスの高地が原産地と言われています。スペイン人がヨーロッパに持ち帰ったものが、グルッと回って日本に伝わりました。1600年頃のことですから、関ヶ原の合戦から江戸幕府が開かれる前後のことです。
当時「ジャガタラ」と呼ばれていたジャカルタ経由で伝わったので、「ジャガタラ芋」と呼ばれ、それが略されて「ジャガイモ」となったと言われています。
※もちろんこういう話につきものの「異説」は他にもありますが。
「ジャガタラ芋」だと長いので「ジャガイモ」、拗音という「小さいヤ」がありますが、4文字の単語です。ここ、実はポイントです。
大阪では「ビーダン」なんて呼び方もしますが、「ビー玉」。これは幕末の頃に伝わったのですが、「ビードロ(ポルトガル語で「ガラス」の意味)」の「玉」という「ビードロ玉」が、これも「長い!」ってことで、「ビー玉」になったと言われています。「ビーダマ」と、こちらも「ー」と伸ばす音が入っていますがやっぱり4文字です。
実は、日本語の「癖」というか「特徴」というか、おおよそ4文字ぐらいの長さの単語というのが一番落ち着くようです。ジャガイモやビー玉のように、「長い言葉を縮める」時に、たいてい「4文字」になることが多いのです。
- パーソナルコンピューター→パソコン
- ワードプロセッサー→ワープロ
カタカナ語だけではありません。
- 警察官→警官(ケーカン)
- 就職活動→就活(シューカツ)
と、4文字パターンが多いのに気づかれると思います。
- アルバイト→バイト
のように、3文字パターンもありますが、たいてい4文字です。ただ、「短くする癖」のおかげで、訳がわからないものも少なくありません。
- ダイヤ
と言うと、宝石店なら「ダイヤモンド」で、駅員さんなら「ダイヤグラム」となるでしょう。またパソコン、リモコン、ミスコン、マザコンと「コン」と言っても
- コンピューター
- コントロール
- コンテスト
- コンプレックス
と元の単語が全部違っているなんてこともあります。ワープロは「プロセッサー」ですが、「プロレス」や「ホリプロ」の「プロ」はこれまた違いますね(さて、なんの略でしょう?)。
以上、日本語は4文字が落ち着く、ということと、短くしすぎて元がわからん、というお話でした。
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