中国企業を世界が排除へ。中国アリババと組むpaypayは大丈夫か?

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ファーウェイCFOの逮捕、世界規模で進みつつあるZTEやファーウェイ製品の排除など、中国企業への風当たりが強まっています。台湾出身の評論家・黄文雄さんは自身のメルマガ『黄文雄の「日本人に教えたい本当の歴史、中国・韓国の真実」』で、今年4月に端を発する中国企業排除の動きを様々な報道を引きながら改めて追うとともに、中国アリペイと提携するpaypayに対し、その情報管理上の不安を記しています。

※ 本記事は有料メルマガ『黄文雄の「日本人に教えたい本当の歴史、中国・韓国の真実」』2018年12月11日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会にバックナンバー含め初月無料のお試し購読をどうぞ。

プロフィール:黄文雄(こう・ぶんゆう)
1938年、台湾生まれ。1964年来日。早稲田大学商学部卒業、明治大学大学院修士課程修了。『中国の没落』(台湾・前衛出版社)が大反響を呼び、評論家活動へ。著書に17万部のベストセラーとなった『日本人はなぜ中国人、韓国人とこれほどまで違うのか』(徳間書店)など多数。

【中国】欧米で進む中国企業排除、アリペイと組むpaypayは本当に大丈夫か

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今年は世界の通信業界において、大きな変化があった1年でした。その発端となったのは、4月にアメリカが中国の通信会社ZTE(中興通訊)を、アメリカが制裁措置を取っているイランや北朝鮮と違法に取り引きを行ったということで、アメリカの企業に同社との取り引きを禁止したことでした。

これによって、ZTEはアメリカの製品を使用できなくなって営業停止状態となり、一時は倒産の噂が出るほどでした。結局は、10億ドル約1,100億円の罰金や経営陣の刷新によって、アメリカ政府はZTEへの制裁を一時的に解除しました。

米商務省、ZTE制裁解除を発表 罰金1100億円、経営陣刷新

また、12月5日には、ファーウェイの最高財務責任者で創業者の娘である孟晩舟メン・ワンツォウカナダで逮捕されました。容疑はやはりアメリカが制裁中だったイランに対して違法に輸出したというものです。

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先日アルゼンチン・ブエノスアイレスで開かれたG20の際に行われた米中首脳会談で、一時的な休戦状態になることが決められたのもつかの間の逮捕劇です。アメリカは甘くないことを中国に示したのでしょう。

アメリカはかねてより、ファーウェイやZTEの機器には、通信内容を中国に違法に送る仕組みが仕掛けられているということで、政府や軍の関係者が両社の機器使用を禁じる通達を出していました。また今年の8月には、アメリカの軍事予算を決める法律「国防権限法」で、ファーウェイとZTEの製品を政府機関が使用することを禁止しました。さらにアメリカ政府は、日本などの同盟国に対して、安全保障上のリスクがあるとして、両社の製品使用をやめるように求めていたのです。

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これによって、イギリスやオーストラリアではファーウェイやZTEの排除が決定され、また、日本でも名指しは避けましたが、事実上、両社を政府調達から排除することを決定しました。

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中国は日本の決定に対して、中国政府はウェブサイトで「(事実であれば)両国の経済協力のためにならず強烈な反対を表明する」という声明を出していますが、アメリカの同盟国など西側諸国では両社の排除が次々と決まっており、世界的な流れは止まらないでしょう。

日本の華為排除方針、中国が非難

日本もようやくファーウェイやZTE排除の決定をしたわけですが、相手は尖閣諸島を狙って敵対行動を繰り返し、日本の歴史教育にまで口を出して歴史戦を挑んできている隣人です。その決定はあまりにも遅すぎるといわざるをえません。

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