口に出しても耳にしても心地よい言葉、「ありがとう」。この「ありがとう」には、感謝の気持ちを表す以上の力が隠されているというのは、無料メルマガ『ビジネス真実践』の著者で戦略コンサルタントの中久保浩平さん。「ありがとうの秘めたるパワー」とは?
ありがとうという言葉にある力
「お客様へは常に感謝をしましょう」という言葉は耳にタコができるくらいに聞いてきたと思いますし、営業マンやサービスマンのみならず商売人、ビジネスマンとして当たり前の心得ですよね。
ですが「ありがとう」という言葉には、お客様へ感謝を示すことと同じくらいに実は大切なことがあります。それは、そのモノ(コト)に対する価値を見出す、あるいは、モノやコトの価値に対する感性を磨く、ということです。ちょっと分かりにくいですね(汗)。
どういうことかというと、たとえば、知人や友人を自宅に招いたとします。そのときに招かれた知人や友人が、「つまらないものですが」といって手土産を差し出します。受け取るときあなたは、これを「ほんとにつまらないね」とはいいませんよね。「ありがとう」といって感謝を伝えますよね。
まさにこういうことです。
中身がたとえほんとうにつまらないものであったとしても「ありがとう」といって感謝し受け取ることで、つまらないものにも価値を見出すことができるのです。
価値を見出すということは、そのモノ(あるいはコト)に対する以上の価値を自ら感じ取とる。あるいは、そのモノ以上の良さを知ること、体感することが出来るということです。これを「ありがとう」と感謝を示されなければほんとにつまらないものとして終わってしまいます。よって、受け取ったあなたの感性もつまらないままです。
即ち、「ありがとう」といって感謝するかしないかで、そのものの価値をそれ以上に見出すこともできるし、それ以下にもすることができるということです。極端にいうと、たとえ高額なものをもらっても感謝がなければゴミと同じ価値にしかならないし、鉄屑をありがとうといって受け取ったとすれば、それはダイヤ以上の価値だって見出すことができるのです。