相手がバカにしか見えない「専門性エリート」が高めるべきもの

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現代のビジネスでは「特定分野に関する知識と経験」がものを言うのは間違いありませんが、同時に「組織は人間でできており、そして人間は感情の生き物」であることも忘れてはいけません。今回の無料メルマガ『サラリーマンで年収1000万円を目指せ。』では著者の佐藤しょ~おんさんが、20代のうちに専門性を身に付けることの大切さを論じつつ、同時になぜ人間性を磨くべきかについて力説しています。

人間性プラス専門性を高める

ちょうど私がサラリーマンだった頃に、スペシャリストなる表現が定着しまして、これからはゼネラリストではなくスペシャリストの時代だなんて言われたモノです。

ゼネラリストというのは、かつての高度成長期で出世した人のことで、ひとつのことに飛び抜けて知識や経験、スキルがあるのではなく、どんな業務もそれなりにそつなくこなす全く知らない分野を極少化した人たちのことです。その対語としてスペシャリストという人がいて、これはひとつのことに特化して、そればかりを何年も研鑽を積み、スキルを磨き上げ、プロとしてこれをやらせたら私が一番と言われるような努力をする人なんですね。その代わり、その専門性の枠外のことにはほとんど知識がなくて、つまりはその専門的な分野以外の仕事はアサインできないという人たちのことです。

で、21世紀になって、このどちらを目指すべきかと言われたら、これはもう結論が出ています。役人以外の民間の業務なら、まずは何かひとつ専門性を身に付けてこれをあるレベルにまで高めるというのが、20代でやるべきことなんです。20代で何かの分野で、偏差値60を超えるような知識と経験、スキルを身に付けるというのが、若手に私がアドバイスすることです。

これにはいくつか理由があります。

ひとつには20代というのは、知力と体力がこれからの社会人生活でマックスですから、ここで何かひとつのことに特化して打ち込んで、これを身に付けるというのは、年代的にふさわしいんですよ。50歳になってからそんな分野を作ろうとしても、老犬に芸を仕込むようなモノですから。

もうひとつの理由は、どんな分野でも偏差値60レベルになったと評価されるレベルまでやると社会人としての学び方の軸が出来るんですよ。素人から始めて、何をどのような順序でやったら、どういう壁にぶつかって、それをどう乗り越えたかみたいな経験値って、これからの学びに非常に役に立つんですね。それを早いうちに身に付けるのって、有意義なんですよ。

理想的には20代でなんとなく学びの目星を付けて30代になったらそれを水平展開するもしくはもうひとつ別の分野の勉強を始めるというのも良いと思います。グーグルではこれをπ思考(二つの専門分野を横に繋いで有機的に結びつける)と呼んでいるようです。

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