ビジネスの現場のみならず、「手軽に簡単に成果を得たい」との考えが蔓延する現代社会。しかし、そうは問屋が卸しません。今回の無料メルマガ『起業教育のススメ~子供たちに起業スピリッツを!』では著者で長く人材育成に携わってきた石丸智信さんが、「表には見えない努力の大切さ」をイチロー選手の言葉などを引きつつ紹介しています。
表に出ていないところに目を向ける
ヘンリー・ワズワース・ロングフェロー氏の言葉と言われている、このような言葉があります。
偉業を達成した男たちは、突然の跳躍でその高みに到達したわけではない。それは、仲間が夜眠っている間に、懸命に上を目指して努力した結果である。
業界を問わず、何らかの成果が出てから、メディアなどを通じて、私たちの目に触れるようになります。そのため、その目に見える成果が突然出てきたかのように思ってしまいがちです。ですが、この言葉にあるように、その成果が出るまでの過程においては、様々な試行錯誤があったのではないでしょうか。
本号では、「目には見えないところ」をテーマにして考察していきたいと思います。
昨今、ビジネス界を中心として、生産性や効率性について論じられることが多くなっているように思います。そのような中で、最近の傾向として、上記のロングフェロー氏の言葉とは反対に、手軽に結果を出したい、すぐに素晴らしい成果を出したいといった「手軽に、簡単に成果を得たい」という流れがあるのではないでしょうか。
私自身もそうですが、人の欲求として、できることなら手間ひまをかけないで、自分が望んでいる成果を出したいと思ってしまいがちですね。例えば、ちょっと勉強をしてテストで良い点を取りたいとか、練習をしないで上手くなりたいとか、少額の投資で大きなリターンを得たいとか…。でも、そうは問屋が卸してくれないことが多いですね。