地震発生時に発表される「地震速報」。その際に使われる「震源」「マグニチュード」「震度」などという用語は聞き慣れたものですが、これらを正しく説明することはできるでしょうか? 無料メルマガ『1日1粒!「幸せのタネ」』では、知っておきたい「地震に関する用語」について、わかりやすく紹介しています。
地震に関する基礎知識(整理)
4月14日21時26分に発生した「熊本地震」以降、熊本を中心とした九州地方では、深刻な状況が続いています。被災された方々に心からお見舞い申し上げます。
今回の地震は、地震発生から数日経っても大きな揺れが続き、最初の地震から1日以上経って、あらたに大きな地震がありました。その結果、「これが本震だ」ということになりました。
日本は地震大国です。研究は進んでいますが、いまだ分からないことだらけ。天気予報と違い、予知、予報は困難です。いつ来てもいい、と普段から備えることと、起こってからは正しい情報を入手し、的確な判断を下していくことを、1人1人がやっていくしかありません。
今更かもしれませんが、気象庁やニュースなどで使われる「地震に関する用語」をおさらいしておきましょう。
地震が発生すると、気象庁が以下のような情報を流します。
平成28年xx月xx日xx時xx分 気象庁発表
xx日xx時xx分頃地震がありました。
震源地はxx県xx地方(北緯xx.x度、東経xxx.x度)で、
震源の深さは約xxkm、地震の規模(マグニチュード)はx.xと推定されます。
各地の震度は次の通りです。
まず「いつ、どこで、どのくらい」という3つを理解します。「いつ」は発生した時間です。「どこで」は「震源地」ですが、本当に地震が発生したところを「震源」と言います。地下です。その真上の地点を「震央」と言いますが、一般に報道されるのは「震源地」と言われています。ですから、震源については「深さ」が伝えられます。
「どのくらい」には2つの表し方があります。まず「地震の規模(マグニチュード)」というのがあります。簡単に言えば「エネルギーの大きさ」です。どのくらいのパワーが出たのかです。この数字が大きいほど、地震発生のパワーが大きい、ということです。1段階違うと約32倍違います。2段階違うと、32×32=1,024ですから約1,000倍違う、ということです。
もうひとつの「どのくらい」は「震度」です。「ある地点でどのくらい揺れたか」です。ですから、同じ地震でも、遠くでは小さくなり、震源の近くでは大きくなります。0~7の10段階あります。あれ? 0~7で10段階?
昔は0~6しかありませんでしたが、大きな地震があり、被害の状況を把握していく中で、さらに精密に、さらに詳しく状況を素早く把握するために、改定されてきました。震度7が加わり、震度5と6には弱・強の2段階があります。以前は「気象庁の職員の体感」だったのが、今は機械で測定しています(後に被害状況により修正されることもあります)。
マグニチュードが小さい地震でも、震源が浅ければ、その震源地に近いところでは非常に強い揺れが発生します。ある地点で実際にどれだけ揺れたのか、というのが震度です。
伝えられる情報から、できるだけ早く、正確に情報を把握し、自分の身を守り、かつ周りの人を助ける判断をしていきたいものです。
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