グーグル先生に聞かない。唯一絶対の答えを探す子が陥る完璧主義

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あらゆる分野において「多様性」が求められる現代社会ですが、その流れとは逆方向とも言える、「全ての問題に対してひとつの答えを求める」という傾向を持つ人が増えているようです。そんな風潮に否定的な意見を記すのは、無料メルマガ『起業教育のススメ~子供たちに起業スピリッツを!』著者の石丸智信さん。石丸さんは今回の記事中である二人の著名人の言葉を引きながら、違いやあいまいさなどを持ち続ける大切さを論じています。

安易に答えを探し求めていないだろうか

何らかの問題を解こうとしたり、解決しようとした時に、自分で考えることなく、すぐに答えを求めてしまったり、その正解と思えるものに飛びついてしまったり、そういった経験はありませんか。私自身も、正解だと思う答えを追い求めてしまった経験があります。

本号では、「正解」に関する言葉を参照しながら考察していきたいと思います。

まず、「正解」に関する言葉として、以下の言葉があります。

プロセスが違えば、正解だって変わる。正解も自分でつくりだすものなのだ。

この言葉は、西武やダイエーなどの各プロ野球球団で投手として活躍し、現在は、福岡ソフトバンクホークスの監督である工藤公康氏の言葉と言われています。

人生でぶつかる問題に、そもそも正解なんてない。とりあえずの答えがあるだけです。

この言葉は、書籍『バカの壁の著者である養老孟司氏の言葉です。

この2つの言葉からも、正解が1つではないこと、そして、自分自身で答えを創り出すことができることを教えてくれていると思います。

幼少の頃、こんな経験をしたことはないでしょうか。

私は、小学生の頃、算数などのドリルを解いていて、答えがわからなかった時には、答えが書いてあるページをすぐに見て、その答えを書いて、理解した気分になっていたことがあります。みなさんは、このような経験はありませんか?

情報化が進んでいる現在では、何らかの問題や、分からないことなどがあると、すぐにインターネットなどを利用して、ひとつの絶対的な答えを求めてしまいがちになっていないでしょうか。

問題の解き方や解決に向けての過程を理解したり、創造するよりも、その問題などに対する既にある答え、正解をすぐに求めることを重視することが習慣化してしまうと、まわりの人たちから答えを教えてほしいという姿勢になってしまうのではないでしょうか。

解き方やプロセスを理解することが大切だと思っていても、例えば、学校などでは、テストの点数は正解の数によって決まりますし、それによって評価もされますから、すぐに答えを求めることが習慣化してしまうのは、仕方がない部分もありますね。

しかし、安易に正解を探し求めてしまうなど、結果をすぐに求めてしまったり、飛びついたりする傾向が強くなると、物事がうまく進まなくなってしまう時などに、「もっとプロセス過程を見て欲しいと自分を擁護するようになってしまうように思います。

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