懐に飛び込む。本当に学びたい相手の時間を独占できる「正攻法」

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「百聞は一見にしかず」の先をみなさん知っていますか。「百見は一考にしかず」「百考は一行にしかず」「百行は一果にしかず」と、学びは奥が深いのです。今回の無料メルマガ『ビジネス真実践』では著者で戦略コンサルタントの中久保浩平さんが、一方的に話を聞くだけの無意味さを論じ、学びたい相手から学びを引き出す方法について詳しく解説しています。

学びたい人から学ぶには?

このビジネス真実践が書籍となって世に出てからもう6年も経ちます。また、その間にも電子書籍、オーディオブックも出せてもらいました。出版してからというものの初見の人と出会うことで明らかに変わったことがあります。それは…

これまでは、挨拶の際に「コンサルタントしています」というと、「へぇ~そうなんですね。で、どんなことされてるんですか?」なんて聞かれたり、あるいは胡散臭がられていたのが、「コンサルタントをしていまして、実は、本も出ているのですというと、「それは凄いですね。興味あります。ぜひお話しましょう」と相手の方がこれまで以上に興味を持ってくださるということです。

たいしたことじゃないかもしれませんが、やはりインパクトがあるのでしょう。私も別に悪い気はしないので、お話はします。ですが、これみよがしに色々と聞いてくる人も中にいます。たとえば、「実は最近、売上がよくなくて、どうすればいいですか?」とか、「若い社員が育ってこなくて、なにかいい方法はないですか?」みたいな。

こういときは「本に書いてあるので読んでください。」と応えるようにしています。これは営業でも意地悪でもなく、これみよがしにアドバイスをもらおうとしたり情報を得ようというのは学びではないからです。学びではないので、その場しのぎだけで、結局身にならない、というのがオチ。このような人にいくら教えても実になりません。

「えっ、学ぼうとしてるから聞いてくるんじゃないの?」と思われるかも知れませんが、こうした状況で色々と聞いてくるのは、学びではなくその場の空気に乗っかって、自分の得だけを考えているケースが大半なのです。

つまり、たまたま名刺交換した相手がビジネス本の著者であることがわかった。だったら、この際色々と聞いておいた方が得だろう、という損得勘定だけで動いているということです。そこに学ぼうという意図は感じられません

学びたい相手から学ぶということは、相手の懐に飛び込むことが必要です。

たとえば、あなたが学びたいと思っている人が、セミナーや講演会を開催したとします。あなたは、そこに参加します。でも、他にもたくさんの参加者がいます。講師は、当然、参加者全員に向けて話しをします。あなた1人のためには話はしません。ですから、これは直接学んだというよりは情報を得たレベルです。なので、セミナーや講演に参加するというだけでは、学びたい相手の懐にまでは入っていないことになり、真の学びの価値を得るまでには至っていません

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