先日発生した平成28年熊本地震の際にも鳴り響いた緊急地震速報ですが、どのようなメカニズムで強い揺れを予測しているのでしょうか。無料メルマガ『1日1粒!「幸せのタネ」』ではその緊急地震速報について詳しく紹介するとともに、速報を受信した時どのような行動をとるべきか記しています。
緊急地震速報って?
先週発生した熊本地震では、みなさんの携帯電話やラジオなどで「緊急地震速報」を受信した方が多かったのではないかと思います。
私は最初の地震発生時にラジオを聞いていました。NHK FMの音楽番組だったのですが、緊急地震速報のアラーム音が割り込んできて、しかも九州地方で大きな地震…という情報。あまりに遠いところの速報が入ったので、かなり緊張しました。
この緊急地震速報はなんでしょうか?
地震が発生したときに、最初に「カタカタ」と小さな揺れがあり、そのあと強い揺れが来る…ということを経験したことはありませんか?
地震が発生すると、その揺れは「波」となって伝わります。その波には、P波(Primary Wave・最初の波)とS波(Secondary Wave・2番目の波)の2つがあります。P波は早く伝わり、S波があとから伝わります。
そして被害をもたらす強い揺れは、S波のほうです。
地震が発生したとき、「これは相当大きな揺れだ」と観測されたら、S波が伝わる前に「大きな地震が来るぞ!」と速報を流すわけです。
ただし、さすがに震源に近いところでは、数秒後にはS波が到達してしまうので、あまりできることはありません。それでも、急に揺れるよりも「揺れが来る」とわかるだけでも大きいとは思います。
もし緊急地震速報を受信した場合は、周りを見渡し、まずは自分の身の安全の確保です。家や施設の中なら、倒れそうなものから離れたり、頭を守ることが大事です。電車の中などなら、つり革や手すりをしっかり持って、身を固定しましょう。これは階段を歩いているときなど、自分の体が不安定な場所にあるときにも同様です。
エレベーターの中なら、ボタンを全部押して、最寄り階で降りましょう。車の運転中なら、急停止せず、ハザードランプを点けて周りへの注意喚起をしながら、少しずつ速度を落とすといいでしょう。
いずれにしても、身の回りの状況を素早く把握し、どうすれば身の安全を図れるかを考えましょう。その際、慌てず、落ち着いて。パニックになるとかえって怪我をしかねません。周りを見渡し、まずは自分の身を守りましょう。