「鬼は外!福は内!」と家族全員で豆をまき年齢の数だけ食べる、中高年にとっては懐かしく感じる風習も、今や往年の勢いはありません。今回の無料メルマガ『1日1粒!『幸せのタネ』』では著者の須田將昭さんが、節分の風物詩にとって代わりつつある恵方巻きについて、「もともとの発祥はどこか」「なぜここまで広まったのか」などを解説しています。
節分と恵方巻き
本来「節分」は「季節を分ける」という意味です。ですから、立春・立夏・立秋・立冬という各季節の始まりの前日は全て「節分」になるのですが、江戸時代ぐらいから以降は、一年の始まりの意味もこめてでしょうか、立春の前日だけが「節分」として特別なものとなりました。
今年は2月3日が節分になります。
節分は「季節の移り変わり」ですので、さまざまな変化がおきます。その一つが「邪気」がやってくること。
そのため、「邪気(邪鬼)」を追い払うために、豆まきをしたり、玄関に柊とニシンの頭を飾ったりといった風習があります。
また、近年全国的に広まったものが「恵方巻き」です。もとは大阪を中心に関西圏の風習だと思われます。その年の「恵方」に向かって、巻き寿司(太巻き)を切らずに丸かぶりするというものです。食べ終わるまで一言も発せず、黙って食べます。
もう30年近く前ですが、ザ・ベストテンという歌番組の中で南野陽子が「私の実家ではこんな風習があります」と黒柳徹子に紹介していたシーンがありました。
「あら、まぁ面白いわね」みたいな感じで、関東圏の方には全く馴染みのないものだったというのをその時に知りました。それがいつの間にか全国的になりました。
これにはいろんな説があります。
- コンビニが仕掛けた
- 海苔業界が仕掛けた
などなど。バレンタインのチョコレートと同じようなものですね。
もとは大阪の商家の習慣だという話などがありますが、縁起を担ぐものですから
- 縁を切らない → 切らずに丸かじり
となっていたり、具も「七福神」にあやかって七種類でまとめるなどちゃんといわれもあります。七つの具が入っているかどうか、チェックされてはいかが?
今年の恵方は東北東だそうです。丸かぶりはいいのですが、とにかく太巻きですし、結構な量です。晩御飯がそれだけで終わってしまう量ですし、何も言わないで晩御飯が終わるのも…と子供の時は思っていました。
みなさんは、今年の恵方巻きは誰とどこで食べますか?
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