スシローも木曽路も。「一斉休業」のウラに隠されたイメージ戦略

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毎回さまざまなビジネス戦略を紹介してくださる無料メルマガ『繁盛戦略企画塾・『心のマーケティング』講座』の著者で人気コンサルタントの佐藤きよあきさん。今回佐藤さんは、メディアでも話題となる「一斉休業」の裏を深読みするとともに、既存のイメージをがらりと変えることに成功したとある企業の試みを記しています。

「一斉休業」の裏を読む

スシローに続き、しゃぶしゃぶの「木曽路2日間の一斉休業を実施するようです。働き方改革の一環として、従業員がゆっくりと休むことができるようにする、というのが主旨です。

消費者もこうした動きには理解を示しています。

しかし、私は裏を読んでしまいます。

従業員が休みを取りやすくするためなら、従業員を増やせば良いこと。数が多ければ、働く環境としても改善されるはず。ところが、お店の休業というカタチで待遇を改善しようとしています

人材が集まらないという現実問題はありますが、本当の理由は別にあります。人件費の増大は、経営面からみて非常に厳しいものなので、たとえ休業分の損失が出たとしてもそちらの方が得策なのです。

休業は1年に1回程度の一時的なもの。継続的な人件費に比べれば、“小さな損失”なのです。しかも、消費者からは「従業員を大切にしている企業だ」という印象を持たれます。

従業員の確保が難しくなっているという現況からすると、休業も仕方のないことですが、従業員が多く、休みが取りやすい環境なら、人材も集まると思うのですが…。

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