会社もラグビーも同じ。平尾誠二流、公私混同が組織を強くする訳

chichi20190716
 

「ミスター・ラグビー」と呼ばれ日本のラグビー界を牽引するも、53歳の若さでこの世を去った平尾誠二さん。そんな平尾さんのチーム作りに関する考え方は、組織の構築にも応用できるといわれますが、個々のメンバーが「何をすればいいか自ら考え出す」ためにはどう導くのが正解なのでしょうか。今回の無料メルマガ『致知出版社の「人間力メルマガ」』では、平尾誠二さんが、強いチーム・組織を作るためにモットーとしていた「自発性」について解説しています。

平尾誠二が語った「強い組織」の作り方

ラグビーワールドカップが9月20日に開幕するのを控え、ラグビー熱が徐々に高まりを見せています。

この世紀のイベントの開催を熱望していたのが、ミスター・ラグビーこと平尾誠二さん。平尾さんが生前語っていた「強い組織」「強い選手」づくりの考えは、いまなお輝きを放っています。


強いチームというのは、指示された通りに動くだけではなく、イマジネーションというのを膨らませて、それぞれの状況に応じて何をすればいいかを考え出すチームです。これからは特にそういうことが求められてくると思いますね。

ルールづくりも大事ですが、本当は一人ひとりのモラールが少し上がればチームはものすごくよくなるんです。決め事をたくさんつくるチームは、本当はあまりレベルの高いチームではないですね。

僕はチームワークを高めるために、よく逆説的に「自分のためにやれ」と言うんです。結局それが1番チームのためになりますから。

みんなに、「公私混同は大いにしなさい」とも言うんです。これは、一般的な意味での公私混同ではなく、公のことを自分のことのように真剣に考えるという意味です。個人がチームのことを自分のことのように考えていなければ、チームはよくならない。これからのチーム論としてはそういうことが大事になってくると思うんです。

ラグビーでも、いいチームは一軍の選手から控えの人間まで非常に意識が高いですよ。試合に出ていない人間までが「俺はチームに何ができるか」ということをいつも一所懸命考えている。

その原点は何かとというと、やはり自発性にあるんですね。これをいかに高めるかということが重要です。これは自分の中から持ち上がってくる力ですから命令形では高められない

これをうまく引き出すことがこれからチームの指導者には必要になってきます。また、そういう組織がどんどん出てこない限り、新しい社会は生まれないと僕は思いますね。

※本記事は『致知』2005年6月号の特集「活力を創る」から一部抜粋・編集したものです。

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【著者】 致知出版社 【発行周期】 日刊

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