なぜ「筋肉食堂」はここまで店舗数を増やし弁当まで人気なのか?

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誰に何を提供するのかがひと目で判る店名を冠することで、強いインパクトとメッセージを送り、大成功を収めたレストランがあります。今回の無料メルマガ『MBAが教える企業分析』では著者でMBAホルダーの青山烈士さんが、現在注目を集めている「筋肉食堂」の戦術と戦略を詳しく分析しています。

自分のためのお店だと思ってもらう

今号は、注目を集めているユニークな食堂を分析します。

● TANPAC株式会社が展開している「筋肉食堂

戦略ショートストーリー

日々トレーニングしている方をターゲットに「ボディメイクに有効な食事のノウハウ」に支えられた「高タンパク・低カロリー食が美味しく食べられる」等の強みで差別化しています。

顧客のカラダづくりを食事でサポートするために、目的別のメニューを用意し、顧客が求める栄養バランスの食事を提供することで、支持を得ています。

■分析のポイント

「筋肉食堂」というお店の名前が顧客にとって非常にわかりやすいメッセージにもなっていますね。まさに「名は体を表す」ものとなっています。

ボディメイク(自分にとって理想の体型を作ること)に取り組んでいる方にとっては、自分のためのお店だと思う方が多いでしょう。

店名で何屋かがわかるのは特に新しいお店にとっては大切です。仮に「筋肉食堂」の名前が「青山食堂」だったとしたら同じメニューを提供していたとしてもターゲット顧客に認知していただくことは容易ではないでしょう。

ですから、店名を聞いて、どんなメニューを提供しているのか想像できるというのは、競争の激しい外食業界に参入するうえでひとつの大切な要素になるのです。つまり、店名で何屋かがわることがターゲット顧客に関心をもってもらうためには有効ということです。

また、目的別にメニューを用意しているところが素晴らしいと思います。

ボディメイクといっても、マッチョになりたい方もいれば、ダイエットしたい方もいるでしょうし目指す体型は、人それぞれです。ですから、目的別にメニューを提供することでボディメイクを志す方に寄り添うことができます。

これにより、顧客にとっては、自分のためのお店だと感じることにつながるでしょう。自分のためのお店だと思ってもらえているからこそ、店舗数を増やすことにつながっていると思いますし、その人気がお弁当にも拡がっているのだと思います。

今後の「筋肉食堂」に注目していきたいです。

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