“京都のお伊勢さん” 天橋立にある元伊勢・籠神社と海の京都の葵祭

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2019/04/05

平成の次の元号が「令和」に決まりましたね!新しい時代のはじまりが近づいています。皇室とも縁深い伊勢神宮は皆さんご存知かと思いますが、「元伊勢」と呼ばれる神社が、京都府宮津市にあることをご存知ですか?

天橋立で有名な宮津市の丹後半島に鎮座する籠神社(このじんじゃ)は「元伊勢」と称され、毎年4月24日には「葵祭」が行われます。
「え、京都なのに伊勢?」「宮津市で葵祭って、どういうこと?」。今日はこの謎に迫ります!

今年、創建1300年を数える籠神社

天橋立の府中側の付け根に立つ、籠神社(このじんじゃ)。その歴史は古く、ちょうど今年で1300年を迎える古社です。ご祭神は天照大神(アマテラスオオカミ)の孫・彦火明命(ヒコホアカリノミコト)。「籠」という珍しい名の由来は、彦火明命が竹で編んだ籠船に乗って海神の宮に行ったという故事から名付けられました。

その籠神社が元伊勢と呼ばれる理由は、どこにあるのでしょうか。その謎をひも解くのが、奥宮の眞名井神社(まないじんじゃ)にあります。

3000年以上前から、鎮座する奥宮「眞名井神社」

眞名井神社

眞名井神社の歴史はとても古く、その信仰は3000年以上前。ご祭神は産業、衣食住の神様・豊受大神(トヨウケオオカミ)なのですが、こちらに今から2000年前、天照大神が移って来られ、4年間、豊受大神と共にお祀りされます。その後、天照大神は20数か所巡幸され、現在の伊勢神宮(三重県伊勢市)の内宮に鎮まることになりました。

そこから500年後、今度は天照大神が豊受大神に伊勢に来てほしいと呼び寄せ、伊勢神宮の外宮にお鎮まりになります。そして、さらに200年後、眞名井神社の麓に新しく籠神社を建て、天照大神の孫・彦火明命をお祀りすることになったのだそうです。

「元伊勢」というのは、天照大神が伊勢神宮へ遷(うつ)る以前に祀られた伝承を持つ神社・場所のこと。ですから、まさにこの眞名井神社は元伊勢というわけです。う~ん、すごい歴史を感じます。

籠神社本殿の高欄上には、伊勢神宮と籠神社にのみ配されるという「五色の座玉(すえたま)」が輝いています。こちら、要チェックですよ~!


奥宮は古代から続くパワースポット

それでは奥宮へ行ってみましょう。籠神社から少し奥まった山の中に立つ奥宮は樹々に包まれ、立っているとパワーが湧いてくる気がします。

社殿の裏には磐座(いわくら)があります。磐座とは神様が宿る石のこと。境内からは縄文時代の石斧(いしおの)や、弥生時代の勾玉(まがたま)などが出土しているそうで、古代から神聖な場所だったことが伺えます。

また、神社の前には御神水「天の眞名井の水」がコンコンと湧いています。汲んで帰ることもできますよ。

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