元国税調査官が伝授する、昼食代を経費で落とせる「裏ワザ」

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景気の回復がなかなか実感できないこのご時世、毎日の昼食代もバカにならないものです。しかしその代金を経費で落とすことが可能だという事実、ご存知でしょうか。今回のメルマガ『大村大次郎の本音で役に立つ税金情報』では著者で元国税調査官の作家・大村大次郎さんが、会議費、交際費、福利厚生費として昼食代を計上する方法と、それぞれの際に注意すべきポイントについてレクチャーしています。

※本記事は有料メルマガ『大村大次郎の本音で役に立つ税金情報』2018年10月16日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会にバックナンバー含め初月無料のお試し購読をどうぞ。

プロフィール大村大次郎おおむらおおじろう
大阪府出身。10年間の国税局勤務の後、経理事務所などを経て経営コンサルタント、フリーライターに。主な著書に「あらゆる領収書は経費で落とせる」(中央公論新社)「悪の会計学」(双葉社)がある。

食事代を経費で落とす方法 ~昼食代篇~

今回から数回に分けて、食事代を事業の経費で落とす方法をご紹介したいと思います。本来、食事代というのは、各個人が負担すべきものです。だから、事業の経費から出したりはできないはずです。しかし、一定の手順を踏めば食事代も事業経費で落とすことができるのです。

食事代を事業の経費で落とせるようになれば、経営者や従業員は非常に助かるはずです。生活費を事業経費で落とせるわけですから。究極の節税術ともいえるでしょう。

食事代を経費で落とす方法は、いくつかあります。そして、事業の形態(会社か個人事業か)や、食事の時間帯(朝食、昼食、夕食)によって方法が違ってきます。なので、今回は昼食です。

会議費として計上する

昼食代を経費で落とすには、「会議費」「交際費」「福利厚生費」という3つの勘定科目を使う方法があります。3つとも微妙に条件が違うので、これをうまく使い分ける必要があります。まず会議費として計上する方法です。

税法では、会議費という支出が認められています。会議では、食事をとりながら会議を行う、ということも時々あるわけで、その際の飲食代なども会議費として認められるのです。欧米のビジネスマンたちは、食事をとりながら会議をするというのは、ごく一般的です。日本でも、最近はそういうことをする経営者も増えているようです。

ただし、これは会議費なので会議としての体裁を整えなくてはなりません。一人で食事をするということにはいきません。従業員など数名で食事をする必要があります。また会議にふさわしい場所で行う必要があります。定食屋などでは、ちょっと難しいでしょう。ファミレスならば大丈夫です。議題や議事録などもあったほうがいいでしょう。

またこの会議費は、会社だけじゃなく個人事業者も使えます。従業員と食事をとりながら会議をしたような場合は、経費として計上することができるのです。家族が従業員だった場合でも、本当に会議をしているのであれば、会議費として計上することができます。

ただし、あまりに頻繁だとまずいでしょう。昼食付の会議が週に何回もあれば、社会通念上、「それは会議じゃなくてただの食事でしょう」ということになるからです。その辺は常識的な対応をしてください。

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